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海辺のリア

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 テレビの放映で観た。仲代達矢、黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛という演技達者なキャストに注目したからだ。
 高齢化した日本の社会の現実の一面を、係累に追い出されるというリア王のドラマの形を借りて表現したかったのだろうが、ドラマとして成立しているとは思えず、正直、がっかりした。KINENOTEのレビューの平均点は63.5ではあるが、50という評点を付けたkadokado1氏の「仲代達矢の往年の名優ぶりは、本人と一致していてよくわかるが、いかんせんスジ(話)に起伏がなさ過ぎて、黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛という豪華共演陣が宝の持ち腐れ状態だった。」という評が当たっている。
 仲代達矢のファンにとっては、独演のようで見る価値があっただろうが、私にとっては時間の無駄であった。
<あらすじ>(KINENOTEより)
舞台に映画にと役者として半世紀以上活躍し俳優養成所を主宰する往年のスター、桑畑兆吉(仲代達矢)。芝居をこよなく愛した彼も今や認知症の疑いがかかり、長女の由紀子(原田美枝子)とその夫であり兆吉の弟子だった行男(阿部寛)、さらに由紀子の愛人である運転手(小林薫)に遺書を書かされた挙句に高級老人ホームへ送られる。しかし兆吉は施設を脱走し、シルクのパジャマの上にコートを羽織った姿でスーツケースを引きずりながら海辺をあてもなくさまよい歩く。すると、妻以外の女に産ませた娘・伸子(黒木華)と突然再会。兆吉は私生児を産んだ伸子を許せず、家から追い出していた。そんな伸子に、シェイクスピア作の悲劇『リア王』に登場するリアの末娘・コーディーリアを重ねる兆吉。『リア王』の狂気が乗り移りかつての記憶が溢れ出す兆吉の心に、人生最後の輝きが宿る。

by eigakoujitu | 2020-03-10 23:04 | 邦画・ドラマ
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